相続人としての資格を剥奪する制度
2016年11月20日
財産を持っている人間が亡くなると、その財産は子どもに承継されるのが一般的ですが、未来というのは何が起こるか分かりません。その子どもが先に亡くなるというケースが発生することもあるのが理由です。その場合に都合が良いのが代襲相続であり、子どもが亡くなった時に被相続人の孫がいる場合、その孫が財産を承継する制度を指します。代襲相続が発生するケースの一つに子どもがその親によって相続する権利を剥奪された場合が挙げられます。親は子どもに財産を承継させないという行為を行うことが可能だとされていて、その行為がなされると当然ながら財産を承継できなくなります。
ただ、承継できないのはその子どもであり、孫は財産を相続することができます。廃除するための方法には、家庭裁判所へ出向いて請求する方法と遺言書に特定の子どもを廃除する旨を書くという方法が存在します。前者は、請求した後に家庭裁判所によってそれが認められた場合に可能となると言われています。ただし、相続人としての資格を剥奪したいからといって、全ての場合に行うことができるという訳ではありません。例えば子どもが好きではないという理由で財産を承継する権利をなくすことはできないとされています。
剥奪できるケースの例には、子どもが親に対して日々虐待をしていた場合などが挙げられます。子どもが相続する権利を剥奪することを取り消すのは可能であり、家庭裁判所に申し出れば子どもは承継できるようになります。